電書バト

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「電書バト」への電子書籍出版依頼のやり方

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(一番上の画像は「電書バト」のサイトです)

*2021年7月5日更新
(紹介記事の内容は「電書バト」のサイトを参考にしております。)

「電書バト」は漫画家・佐藤秀峰先生の「佐藤漫画製作所」が受け付けている電子書籍の取次サービスです。
取次を介して数多くの電子書籍ストアに配信をするサービスをおこなっています。

「電書バト」

「電書バト」利用の際は、電子書籍化に伴う定額の利用料等は一切必要ありません
また作品の著作権利は作者である漫画家にあり、佐藤漫画製作所は一切権利を主張しません
電子書籍が購読されてから事務手数料が差し引かれる形になります。

目次

・入稿の条件について

以前は受け付けていたのは「漫画作品」のみでしたが、現在では小説やエッセイなどの文字物も受け付けています。
僕は「イル・マンガ・ミリオーネ -東方漫画見聞録-」の出版でお世話になっております。

イル・マンガ・ミリオーネ -東方漫画見聞録- 連載第1話(以降1話ずつ続巻)

イル・マンガ・ミリオーネ

以前は電子書籍化には180ページ以上の原稿枚数が必要でした。しかし2021年7月現在では短編読切や、連載の1話分ずつを分冊版で出すことも可能となりました。

ただし条件があります

・短編集の場合は少なくとも3本分の原稿の入稿が必要。

・連載の分冊版の場合は、あらかじめ第1話~第3話までの入稿が必要。

・分冊版の出版を続けるには、続きの話をを1年以内に出すこと

また電子書籍を出版するにあたっては「審査」があります
これは「電書バト」というより、電子書籍ストアのレギュレーションの問題です
18禁や暴力描写など、電子書籍ストアによってはアウトになる可能性があるからです。
他にも電子書籍ストアは作品を「商品」としてリリースするのでクオリティのチェックもあります。

審査が通ると「電書バト」から出版の連絡があり、「書誌情報Excelファイル」が送られてきます。

「書誌情報Excelファイル」には、作者名、作品名、作品紹介、振込先金融機関等、必要事項を記入します。

後述する「デジタル原稿データ」と「書誌情報Excelファイル」を「電書バト」宛てに送信します。

電子書籍化、電子書籍ストアでの発売という流れになります。

アナログ原稿での入稿は、紙単行本や雑誌刷り出しなどの「原稿印刷物」に限ります。生原稿は不可です。作家側がデジタル原稿データを用意できず、「電書バト」にデータ作成をお任せする場合は、各電子書籍配信ストアにて決められたロイヤリティ利用規約に基づき実際に支払われた金額から、原則として事務手数料35%(源泉税、消費税等を含む。2021年7月現在)が差し引かれます。
(自前でデジタル原稿データを納品出来る場合は、原則として事務手数料20%。源泉税、消費税等を含む)。

・「デジタル原稿データ」について

*以前「電書バト」サイト内にあったデジタル原稿データ作成についての記述が現在閲覧できなくなっているので、以下の説明は1年前に僕が投稿していたときの方法です。
現在の詳細をお知りになりたい方は「電書バト」の問い合わせフォームから確認をお願いいたします。

「電書バト」に原稿を投稿する場合は、以下の形式で「デジタル原稿データ」を作成し、フォルダ内にファイルをまとめてGigaFile便等のファイル転送サイトを利用して送信します。

・ファイル形式は、jpg、png、pdf
・原稿サイズは、縦2000pixel×横1414pixel
・配信サイト用背表紙を1枚 横32x縦304pixel
・解像度72dpi
ファイル名は、カラー表紙が「コンテンツ名_001」、目次が「コンテンツ名_002」になります。

フォルダ構成は以下の図のようにします。

チャート

注意ポイント

入稿の注意点

・過去に商業誌掲載された作品は、掲載先出版社と権利関係を調整する必要があります。

・過去に商業誌掲載された作品は、表紙デザイン、タイトルロゴ、写植等、権利が出版社側にあります
個人で電子書籍出版する場合は、新たに表紙やタイトルロゴをデザインし、写植を改めて打たなければいけません
「電書バト」に作成をお任せした場合は、原則として事務手数料35%(源泉税、消費税等を含む)が差し引かれます。

・使う写植によっては、商用利用の際に有料、無料があります。2021年7月現在、無料で商用利用できるフォントは以下のものです。
「MSゴシック」「MS明朝」
「BIZ UDゴシック」「BIZ UD明朝」
「イワタアンチック体B」
などがあります。

表紙、目次、本文、奥付、配信サイト用背表紙を全部漫画家側がデジタルデータで作成して原稿を入稿した場合、大体約2ヶ月ほどで電子書籍が販売されます。

・印税(ロイヤリティ)について

各電子書籍配信ストアにて決められたロイヤリティ利用規約に基づき、実際に支払われた金額から、原則として事務手数料20%(源泉税、消費税等を含む。2020年5月現在)を差し引いた額を「売上」として作者に支払われることになります。
デジタル原稿データを作家側が用意できず、「電書バト」に作成をお任せした場合は、原則として事務手数料35%(源泉税、消費税等を含む)が差し引かれます。

例・電子書籍の定価を100円と仮定した場合、1冊あたりの売上

100円(定価)×配信ストアによる印税率「30%と仮定」した場合=30円(印税)

30円×事務手数料20%=6円

30円-6円=24円(売上)

1冊あたりの売上24円として、×販売冊数(ダウンロード数)総売上で、銀行振込手数料を引いた金額が、作者の銀行口座に支払われることになります。

一般的に紙の単行本の印税率は10%です。
単行本定価×印税率10%×印刷部数=作者へのロイヤリティ
になります。

電子書籍の印税率よりは低いですが、紙の単行本の場合は印刷部数の分だけ確実に作者にロイヤリティが入ります。
これは本が売れなくても、印刷した冊数分の印税は作者が手にすることができるというわけです。
しかし本が売れなければ、今後増刷はありえません。書店から返本されることになります。
そのまま絶版になる可能性もあります。

電子書籍の印税率は配信ストアにもよりますが、大体30%~70%なので、紙の単行本よりも印税率は高いです。
しかし電子書籍は印刷部数という概念が無いので、売れた数(ダウンロード数)で作者が手にするロイヤリティが決まります。

紙の単行本ならば本が売れなくても印刷した部数分の印税が作者に入りますが、電子書籍の場合は高印税率であっても一冊もダウンロードされなければ売り上げは0円です。
ただし、配信ストアから返本されることはありません。配信ストアに電子書籍は置かれ続け、ネット上で365日24時間営業で販売され続けるというメリットがあります。

電子書籍の出版を取次サービスに依頼するメリットは、数多くの配信ストアに作品を配布してもらえるということです。これは個人ではまず配信サイトと契約が出来ませんので。

「電書バト」ではさらに、キャンペーンをおこなったり、Kindle Unlimitedにも対応しております。

僕がお世話になっているのもありますが、とても良心的な取次サービスです。

僕はこちらのサービスも利用しています。

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