*一番上の画像は僕所蔵の本です。「バトルブルー」(星野之宣・著/集英社)より引用
「バトルブルー」は星野之宣先生の名作「ブルーシティ」の続編で、1984年に週刊ヤングジャンプで3回連続掲載されました。
この作品は長い間単行本収録されなかったので「幻の漫画」扱いされていました。
(「ブルーシティ」あらすじ)
1989年、地球に飛来した隕石群は宇宙ステーションと衝突し地球に落下した。
大気圏で隕石は燃え尽きるはずだったが、衝突した宇宙ステーションが防護カバーとなってしまったため、隕石に含まれていた病原体が地球全域にばらまかれてしまった。
地上にいた生物全てが病原体に感染、人類も例外ではなかった。人類は最後の手段として「6・9指令」を発令した。
それは人類の滅亡する確率が99.9999%になったとき、水爆をオゾン層にて爆発させて大量の紫外線を地上に降り注がせて自決するというものだった。
海底都市「ブルーシティ」にいた人々は、残された人類になってしまった。
しかしこれはドクター・ジェノサイドの罠だった。
(「バトルブルー」あらすじ)
1997年、海底都市「ブルーシティ」で生き残った人類は、人類滅亡の張本人であるドクター・ジェノサイドに反旗を翻すための準備を進めていた。
そしてドクター・ジェノサイド率いる凍結艦隊もブルーシティへの攻撃準備が整った。
ドクター・ジェノサイドの凍結艦隊によるブルーシティへの攻撃が始まった。
「ブルーシティ」が連載されていたのは1976年、週刊少年ジャンプでした。
第2巻のラストで「五年ののち成長した令たちによって新しい物語がはじまるだろう」と締めくくっています。
しかし実際に続編が始まるのは、漫画の中では8年後、連載終了からも8年後でした。
この8年の間で星野之宣先生の絵柄も洗練されて、リアル志向になっています。
写真は1984年に週刊ヤングジャンプで掲載された「バトルブルー」全3回のスクラップです。雑誌から切り抜き、第3話の扉絵をコピーして表紙を作りました。
僕は「ブルーシティ」のファンだったので、本当に続編が始まったときに「マジでっ!?」と驚きました。
「バトルブルー」を検索してみると、僕同様にスクラップしている人も何人かいました。また、スクラップをヤフオクに出している人もいました。
しかし次の画像のものを持っている人はもっと少数になると思います。
写真はヤングジャンプに載ってた「バトルブルー」の広告です。なんと谷岡ヤスジ先生とのコラボです。掲載誌で入手しないと分からない情報ですね。これは正にお宝です。
「バトルブルー」のスクラップは長い間「幻の漫画」としてお宝だったのですが、2008年に光文社から「星野之宣SF作品集成1 CONTINENT」、同じく光文社から2010年に出版された「BLUE CITY CHRONICLE」に「バトルブルー」が掲載されたので「幻の漫画」ではなくなってしまいました。
でもさすがに谷岡ヤスジ先生とのコラボ広告は「幻」のままのようですね。
余談ですが、星野之宣先生が「ブルーシティ」を連載しているとき、実は魚戸おさむ先生がアシスタントとして原稿を手伝っていました。
僕は村上もとか先生のアシスタントを勤めたあと、魚戸おさむ先生のレギュラーアシスタントとして勤めていました。
だから僕は、関係性だけでいえば星野之宣先生の孫弟子にあたるわけですw。とはいっても星野之宣先生は札幌在住なので、僕はまだ面識がありません。当然原稿も手伝ったことも無いのですがw。
星野之宣先生ファンである僕は、こういう形で繋がりが持てるということを嬉しく思います。
「ブルーシティ」はamazonでは電子書籍は見当たりませんでした。
初期のジャンプスーパーコミックス版は僅かに残っていました。
大判のJUMP SUPER ACE版(バトルブルー未収録)は紙の単行本がまだ買えるようです。
・紙単行本(amazonリンク)
星野之宣先生の他の作品↓
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目次
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