*一番上の画像は僕所蔵の本です。「燃えよペン」(島本和彦・著/竹書房)より引用
「時間が人を支配するのではない、人が時間を支配するのだ!」(「燃えよペン」島本和彦・著/竹書房より引用)
作者である島本和彦先生本人がモデル(?)の主人公、炎尾燃の熱血漫画製作マンガです。
「燃えよペン」は1990年に「シンバット」(竹書房)で連載されていました。
その後に小学館に移籍、「吼えろペン」「新・吼えろペン」「アオイホノオ」とシリーズが続いていきます。
「燃えよペン」はメジャーであり、漫画好きなら結構知っている人も多い有名作品ではありますが、この作品に幻の「第2部」があることを知っている人は数少ないと思われます。
「燃えよペン」は竹書房の「シンバット」という雑誌で連載されていましたが、「シンバット」はリニューアルで「YOUNG CLUB」という雑誌になりました。
1991年「YOUNG CLUB」の創刊3号に「燃えよペン 第2部」第1話が掲載されました。
しかし「YOUNG CLUB」は創刊3号にして雑誌が休刊になり、「燃えよペン 第2部」も第1話が掲載されたのみで終了になってしまいました。
「燃えよペン 第2部」での炎尾燃は漫画家デビュー前で、アシスタントをしています。
(あらすじ)
スパークする漫画バカ、炎尾燃にも漫画家デビューする前の苦悩の時代があった。
編集部に作品を持ちこんでも、新人で未熟であるため、なかなか採用されない日々が続いていた。
ある日、編集部の紹介で炎尾燃は漫画家・氷山一角のアシスタントをすることになった。
プロ漫画家の現場を見た炎尾燃は、刺激され見る見るうちに漫画技術が上達していった。
若さ故の熱い勢いに乗り漫画技術が向上するものの、次第に自惚れていく炎尾燃。
しかし師匠である氷山一角は炎尾に言い放つ。
「お前のマンガには魂がこもっておらん」「感情がな!」
炎尾燃はこの時点でアシスタントをしていますので、時代的には「燃えよペン」と「アオイホノオ」の間になります。
炎尾燃はデビュー前、作品が採用されない日々を過ごしていました。そこで修行として炎尾燃は漫画家・氷山一角のアシスタントをすることになります。
氷山一角の仕事場に入った炎尾燃は、仕事場の充実した環境を見て、これが全て自分のものになるのか!とテンションが上がります。
そのテンションの上昇は炎尾燃の画力を向上させます。
氷山一角のアシスタントになった炎尾燃は、自分の吸収力がどんどん強まり技術力が上がることに喜びを感じ、笑いが止まりません。漫画を描くことが嬉しくて睡眠すらとることが惜しくなるほどです。
しかしそんな炎尾燃の姿を見て、氷山一角は一喝します。作業をこなすことに追われて魂を入れることを忘れていると。
そして氷山一角は炎尾燃に拳を叩き込みます。
氷山一角は炎尾燃に拳ではなくネームで殴ってみろと促します。
炎尾燃は氷山一角を殴るネームに取り掛かりますが、なかなか上手くいきません。満足がいかないままの日々が続きます。
そして炎尾燃の渾身のネームが出来上がります。
しかしせっかく始まった「燃えよペン 第2部」も、掲載された雑誌が最後で休刊になってしまうので、第2部はこの1本で終了となります。
目次の島本和彦先生のコメントが泣かせます。
僕はこの第2部第1話は単行本未収録だと思ったのですが、どうやらMF文庫版「燃えよペン」に収録されているようです。
しかし雑誌に掲載されている現物は2色カラーで貴重であり、しかもこの創刊3号には島本和彦先生と高橋留美子先生の対談が巻頭カラーで載っています。
より貴重な本になりました。
作画配信内での「燃えよペン 第2部」の紹介
「お宝漫画」については、僕が以前からおこなっているニコ生作画配信(現在都合により中断)でも紹介しています。
伊原達矢の「お絵描き中(継)」
2時間の配信の中、ラスト30分から紹介しています。
過去の配信動画はYouTubeにもアップしています。
Tatsuya Ihara Live Drawing
2時間の配信を4分割してアップしているので、動画「その4」が「お宝漫画」紹介になっています。
僕の本棚には、僕の趣味で保管しておいた漫画が、期せずして「お宝」になってしまったものが数多くあります。
「お宝」といってもプレミアが付いて値段が高騰しているものという意味ではありません。
存在そのものが希少となり、現在、紙媒体として入手困難なものを僕の中で「お宝」と定義しています。
このブログではそんな「お宝漫画」を紹介していきます。
「燃えよペン」の紙単行本は竹書房版とMF文庫版の他にも小学館版が出ていますね。
Kindle漫画を読むなら、読み放題がお得です!
200万冊以上の読み放題KindleUnlimitedが
初登録で30日間無料!
現在、最初の3ヶ月99円プランも実施中!(2024/1/7 23:59まで)
2940円→99円!
詳しくは、こちらから↓
僕の本棚には、僕の趣味で保管しておいた漫画が、期せずして「お宝」になってしまったものが数多くあります。
「お宝」といってもプレミアが付いて値段が高騰しているものという意味ではありません。
存在そのものが希少となり、現在、紙媒体として入手困難なものを僕の中で「お宝」と定義しています。
「お宝」とまではいかないものの、一風変わったレア度の高いものは、「漫画紹介」のカテゴリに入れています。
このブログではそんな「お宝漫画」などを紹介していきます。
-
【お宝漫画】「聖マッスル」宮崎惇・作/ふくしま政美・画【おすすめ】
*一番上の画像は僕所蔵の本です。「聖マッスル」(宮崎惇・作、ふくしま政美・画/講談社、太田出版)より引用 美しき花園で目覚めた全裸の筋肉質美青年、彼は自分が何者なのかを知るために、荒廃した世界をさすら ...
続きを見る
-
【漫画紹介】「未成年」土田世紀・著【おすすめ】
*一番上の画像は僕所蔵の本です。「未成年」(土田世紀・著/講談社)より引用 「俺節」や「編集王」の著者で有名な土田世紀先生ですが、「未成年」はデビュー作で、第1話は1986年モーニング「ちばてつや賞」 ...
続きを見る