*一番上の画像は僕所蔵の本です。「ドクター秩父山」(田中圭一・著/スタジオ・シップ)より引用
田中圭一先生といえば、手塚治虫先生のタッチでお下劣漫画を描くという印象が世間的に強まったと思われます。
今では手塚タッチの絵を見るとお下劣な漫画であるように思われてしまうようなので、田中圭一先生の罪は深いと思いますw。
でも手塚治虫先生は「漫画の神様」と呼ばれながらも、その絵柄を踏襲している漫画家が殆どいないんですよね。大友克洋先生ブームの時は「大友チルドレン」と呼ばれるくらい絵柄を取り込んだ漫画家も多かったのですが。
やはり手塚治虫先生の絵柄を真似することは何か憚れるものがあるのでしょうか。
田中圭一先生は「ドクター秩父山」や他のギャグ漫画を描かれていましたが、一時期作品を見なくなった時期がありました(どうやら「鬱」の時期だったようですが)。
しばらくしてまた作品を見るようになったら、手塚治虫先生の絵柄そのもので復帰されていたので驚きました。しかし絵柄は変わっても内容は「お下劣」なところは健在でした。
田中圭一先生は手塚タッチを踏襲した、ある意味「後継者」になります。漫画の内容的に「後継者」と呼んでいいのかも迷いますが。
今では「イタコ漫画家」と呼ばれ、様々な絵柄を駆使して漫画を描かれる田中圭一先生ですが、「ドクター秩父山」の頃はまだ「田中圭一オリジナル」の絵柄です。元のオリジナルの絵柄のほうを知らない人のほうが今では多いのかなと思います。
単行本の初版が1987年なので当然ですね。
(あらすじ)
ドクター秩父山は埼玉県にある秩父山病院に勤務する医師である。その性格は好色で非常識である。
患者に施す手術も、自分の趣味とおふざけで進めていく。
「ドクター秩父山」に登場するキャラクターは、苗字はみんな埼玉県の市の名前になっている。唯一の例外はカエル男の研修生「ケロタン」のみです。
「浦和」「大宮」「桶川」「川越」「越谷」「所沢「戸田」「与野」「和光」などです。
僕の地元の「八潮」も、「八潮教授」として出ているらしいのですが、僕は単行本を1巻と2巻しか持っていないので、どうやら他の巻に出ているようです。
画像検索でググッてもヒットしないので、ものすごく気になります。
「ドクター秩父山」にはコシガヤバーガー店長でド○ルドそっくりの男が出てきます。秩父山にいつもからかわれ酷い目に遭わされています。
キャラクターデザインがほぼまんまなので「ドクター秩父山」の復刻版では登場シーンは全てカットになっているそうです。
秩父山が車でコシガヤバーガーの店内に突っ込んで、ハンバーガーを強奪していくシーンがあるのですが、これを「ドライブスルー」と言っていますからねw。さすがにコレはマズいでしょうw。
僕が持っている単行本には数多くド○ルドのシーンが出て来ます。そういうことである意味貴重な本になりました。
今じゃ田中圭一先生は「神罰1.1」や「うつヌケ」の人ですからね。手塚タッチでない田中圭一先生を想像できない人も多いと思われます。
ある意味、田中圭一先生の「原点」ですからね。貴重ですよ。
amazonでは紙の単行本が購入できますね。
電子書籍は出ていないようです。
僕の本棚には、僕の趣味で保管しておいた漫画が、期せずして「お宝」になってしまったものが数多くあります。
「お宝」といってもプレミアが付いて値段が高騰しているものという意味ではありません。
存在そのものが希少となり、現在、紙媒体として入手困難なものを僕の中で「お宝」と定義しています。
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