*一番上の画像は僕所蔵の本です。「大友克洋全集」(大友克洋・著/講談社)より引用。
「大友克洋全集」とは、漫画家・大友克洋先生の仕事を全部収録する一大プロジェクトです。
これは紙の単行本だけで電子書籍にはなりません。
*2022年7月20日、第4回配本は延期と発表されました。
公式サイトによりますと第4回配本は「Animation AKIRA」と「Scripts(シナリオ)」の2冊、アニメ映画「AKIRA」関係の本の予定でしたが、何か諸々の事情で延期になり、配本も「File-Ball」「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」の2冊に変更になっています。
*2022年10月12日、第4回配本についての告知がありました。
公式サイトによりますと、第4回配本は「File-Ball」「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」の2冊の予定でしたが、「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」の内容が増え、単価が高くなったため(税込7700円)、「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」1冊のみの販売となるそうです。
第4回配本は11月30日の予定です。
大友克洋先生は漫画だけでなく、アニメ映画「AKIRA」の製作もしており、世界でも有名なアーティストです。
しかし先生の漫画の紙単行本は「AKIRA」以外は絶版状態であり、電子書籍化もされていません。
紙の単行本は「大友克洋全集」でしか読めなくなります。
第1回の配本は2022年1月21日から始まっており、2ヶ月ごとに発行されています。
2022年8月8日現在まで配本されている分を紹介します。
・第1回配本(2020年1月21日発売)
全集版はB5サイズで、色付きのビニールカバーが付いています。
栞、全巻購入特典の応募券、応募用台紙が同梱されています。
双葉社版には無い「各話の扉絵」と「2色カラー」が収録されています。これはとても貴重です。
「童夢」の舞台となったモデルの団地のレポートもあります。写真付きなので、まさに「童夢」の世界が現実に存在するようです。(記事はボカシ加工してあります。)
「Animation AKIRA Storyboards 1(絵コンテ集)」
アニメ映画「AKIRA」の絵コンテ集です。
全部、大友克洋先生が描いています。
絵コンテ集自体は以前に出版されましたが、全集版では鉛筆線の生々しさが再現されており、カラーで描かれたコマもそのままの色が再現されています。
僕は発売日当日に本屋に行きましたが、絵コンテ集は4400円だったので、「童夢」と一緒に買うことに躊躇しました。
後日に買おうとしたら、なんと発売日当日に完売になりました。「童夢」のほうがまだ在庫がありました。絵コンテ集は「童夢」よりも高額だし、「童夢」のほうがレア度が高いと思い、すぐ売り切れると思ったので即買いしたのですが、まさか絵コンテ集のほうがレア度が高く高額なのに即日完売するとは思いませんでした。
しばらくしてやっと本屋に入荷して手に入れることができました。しかも初版本だったのでラッキーでした。
・第2回配本(2020年3月18日発売)
「BOOGIE WOOGIE WALTZ」の綺譚社版は、僕が手に入れた時は通信販売でした。なかなか手に入れにくい本です。
主に70年代半ばで漫画アクションで発表された短編が収録されています。
「Animation AKIRA Storyboards 2(絵コンテ集)」
「Animation AKIRA Storyboards 1」の続きです。本の後半にはボツになった絵コンテも収録されています。
「Animation AKIRA Storyboards 1」と色味とデザインが似ています。値段が4000円以上するので、同じ本を2冊間違って買ってしまう危険性がありますので、ご注意を。
・第3回配本(2020年5月20日発売)
「Short peace」に収録されていた「宇宙パトロール・シゲマ」は、全集版ではこちらに収録されています。
僕が初めて買った大友克洋先生の単行本がこの「さよならにっぽん」です。
ニューヨークに住む日本人の空手家が主人公の漫画で、出て来る外国人が骨格で描き分けられていることに衝撃を受けました。特に顔の骨格です。日本人は日本人の骨格、白人、黒人も、特徴を捉えた骨格で描かれています。
大友克洋先生の絵柄を見ると「写実的」と思う人が多いようですが、よく見ると漫画的デフォルメの延長で描かれているので、実はリアルっぽいのに絵が硬くないんですよね。
画像は大友克洋先生の初の単行本、奇想天外社の「Short peace」と、再販版の双葉社の「Short Peace」です。
大友克洋先生の初期短編が収録されていますが、この単行本に収録されている短編は、現在、全集版の「BOOGIE WOOGIE WALTZ」と「ハイウェイスター」に大体収録されています。
どうやら全集版は作品が製作の時系列で収録されているようで、「BOOGIE WOOGIE WALTZ」が第2巻、「ハイウェイスター」が第3巻になっていることから、「Short peace」は第1巻にあたるはずですが、全集の第1巻のタイトルがデビュー作の「銃声」になっていることから、全集では「Shrt peace」の表記は無くなるかもしれません。
第4回配本は「File-Ball」「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」に変更となりました。
「File-Ball」は1979年に発表された「超能力SF」の読切です。「童夢」や「AKIRA」のプロトタイプともいえます。
「彼女の想いで…」(講談社)に収録されています。
幻の作品のような扱いになっているので、全集の大きなサイズで読めるようになるのはとても嬉しいです。
「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」はアニメ映画「AKIRA」の製作で使われた、レイアウト(構図の設定図)、原動画、セル画などが掲載されるようです。
現在Twitterで当時の関係者が資料をアップしています。どれを見ても本当に貴重なので、全集が出るのが楽しみです。
「大友克洋全集」は大友克洋先生の漫画が紙の単行本で読める最後のチャンスかもしれません。
少々高額ではありますが、内容はそれ以上の価値があると思います。
「大友克洋全集 その2」の記事はこちらです↓。
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目次
【漫画紹介】大友克洋全集(その2)「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」大友克洋・著【おすすめ】
*一番上の画像は僕所蔵の本です。大友克洋全集「Animation AKIRA Layouts and Key Frames 1 」(大友克洋・著/講談社)より引用。 「大友克洋全集」とは、漫画家・大友 ...
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・「大友克洋全集」(amazonリンク)
「Animation AKIRA Storyboards 1」
「Animation AKIRA Storyboards 2」
・旧単行本(amazonリンク)
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